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ニュース&イベント: 雇用/労働法/福利厚生関連情報

雇用主が、契約書または合意書で営業秘密や機密情報の使用について規定する場合には免責通知を記載しなければならない

7.26.16

概要

 2016年5月11日、オバマ大統領は、営業秘密保護法案(Defend Trade Secrets Act of 2016)(「DTSA」)に署名しました。DTSAにより、営業秘密の保有者は、営業秘密の不正利用を理由に、初めて連邦裁判所で提訴する権利を得ることになります。DTSAの成立前は、営業秘密の不正利用に係る請求は、通常州法に準拠していました。さらにDTSAに従い、営業秘密の保有者は、被告に訴訟(差押)通知をしなくても、裁判所に侵害物の差押命令を申し立てられるようになり、侵害された営業秘密の押収が可能となりました。ただし、侵害物の押収は、特別な救済手段とみなされるために、裁判所に差押命令を申し立てる当事者は厳しい必要要件を満たさなければなりません。雇用主が、DTSAによる利益を享受するには、機密保持契約、雇用契約、コンサルタント契約および/または業務委託契約をすべて更新または修正しなければなりません。

    免責通知の記載: 雇用主が本新法DTSAの保護を享受するに当って、同法が、まず初めに雇用主に義務づけていることは、営業秘密や他の機密情報を使用するような業務に携わる従業員・コンサルタント・独立請負人との契約書または合意書に内部告発者に対する免責通知を記載することです。免責通知には、営業秘密の開示者が、法律違反の疑いについて通報したり、または調査に協力したりする目的に限って、政府機関の職員もしくは弁護士に当該営業秘密を開示する場合は、いかなる連邦・州の営業秘密法による民事上または刑事上の責任を問われることはないと記載されます。

    要対応: 雇用主の契約書が2016511日よりも後に締結または更新されており、営業秘密もしくは他の機密情報に関する条件を含んでいる場合はかかるすべての契約書に上記の免責通知の記載義務が適用されるため、以下のことにご留意ください。

    1. 新たな契約書: DTSAは、雇用主が、現在新たに、従業員、コンサルタントまたは独立請負人を雇う際に使用している(機密保持契約、雇用契約、コンサルタント契約、業務委託契約などの)契約書の定型書式やひな形を更新し、内部告発者に対する免責通知を加えることを義務づけています。新たに作成するすべての契約書にかかる免責通知を加えることによって、営業秘密の侵害が生じた場合に、雇用主は、連邦民事訴訟を提起して懲罰的損害賠償および弁護士費用を請求するなど、DTSAにより新たに定められた救済措置を講じることができます。

    2. 既存の契約書: 当事務所は、すでに締結され、現在適用されているすべての機密保持契約、雇用契約、コンサルタント契約および業務委託契約に、前述の内部告発者に対する免責通知が含まれるように修正することをお勧めいたします。現在適用され有効な全契約書にかかる免責通知を記載し、簡単な修正を加えることにより、営業秘密の侵害が生じた場合に、雇用主は、連邦民事訴訟を提起して懲罰的損害賠償および弁護士費用を請求するなど、DTSAにより新たに定められた救済措置を講じることができます。雇用主が雇用契約に免責通知を加える以外の修正を考慮する場合は、修正契約に法的強制力をもたせるために従業員に対価を支払わなければならないこともあるため、修正前に弁護士に相談することをお勧めいたします。

    本件またはその他の雇用法関連事項に関して更なる情報をご希望の方は、雇用労働法部門のフランク・デルバルト弁護士 (Tel: 847.734.8811 Email: fdelbarto@masudafunai.com)または笹本ナンシー弁護士 (Tel: 312.245.7500, Email: nsasamoto@masudafunai.com)までお問合せ下さい。

 

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