日系企業向け 米国移民法ニュース-2012年3月

Date: 3/9/2012
 日系企業向け 米国移民法ニュース(2012年3月)

日本の米国大使館および領事館における新規のビザ手続について

 東京の米国大使館は、ビザ面接の予約とビザ申請料の支払について新規の手続を発表しました。

 3月27日以降に東京の米国大使館で、または3月26日以降に大阪の米国領事館でビザ面接の予約があるビザ申請者は、ビザ申請料の支払に関して、従来のATM方式によらず、新規の支払方法に従う必要があります。新規の支払方法は、3月23日から利用可能となります。

 4月以降の面接予約は、新規の支払方法によりビザ申請料を支払ってから始めて可能となります。

 新規の支払サイトは、CGI Federalの100%子会社であるStanleyにより運営されます。本変更の詳細および連絡先については、以下のウエブサイトに掲載されています。

http://www.ustraveldocs.com/ComingSoon/jp/index.html

 現在、東京の米国大使館において、2012年3月中の面接予約日に空きはありません。また大阪の米国領事館においても、面接日が次々に埋まっています。4月の面接予約については、新規の支払システムが 2012年3月23日に始動してから受付開始となります。

日本人向けLビザの有効期間は最長5年まで

 米国国務省(U.S. Department of State(DOS))は、2012年2月14日付けで、国務省が各国の米国領事館に提供したReciprocity Tables(ビザに関する米国と諸外国間の相互規定表)の規定に従って、Lビザの有効期間を決定することができると発表しました。この相互規定表によると、日本人のL-1/L-2数次入国ビザの期限は、60ヶ月と規定されています。

 以前の規定によれば、Lビザの有効期間は、米国市民権移民サービス(U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS))がLビザ嘆願に対して承認した有効期間に限られていました。現行の規定では、USCISは、Lビザ嘆願に対して当初3年以上の有効期間を承認できません。嘆願者は、専門知識を要求される職務に従事する外国人従業員については2年間の滞在延長を行うことができ、合計5年間滞在できる資格を申請できます。また、幹部・管理職については、2年毎に滞在を延長し、合計7年間滞在できる資格を申請できます。

 今回の変更は、滞在資格を延長するために、米国滞在中にUSCISに延長申請を提出していたLビザ資格の日本人にとって有益です。なぜなら、今後Lビザ保有者に発行される5年間の有効期間中に、彼/彼女が出張または旅行で米国を離れる場合、海外の米国大使館または領事館でLビザの延長を申請する必要がなくなるからです。ただし、Lビザ資格で米国に入国するためには有効なLビザ嘆願書を携帯する必要があります。従って、Lビザ資格の外国人が米国を出国する際は、必ずI-797(承認通知)を携帯する必要があります。

2012年10月1日からH-1B資格の従業員を雇用する予定の雇用主は、2012年4月2日から嘆願書の提出可能

 USCISがH-1B嘆願に対して承認する新規発行枠の上限は、普通枠で65,000、また米国で修士以上の学位を取得した外国人対象の別枠で20,000となっています。

 米国連邦政府の会計年度は、10月1日から9月30日までです。H-1B嘆願書の提出は、この会計年度の開始する6ヶ月前から可能です。従って、2012年10月1日からH-1B資格の従業員の雇用を開始する予定の雇用主は、これらの発行枠の上限が満たされないうちに嘆願を必ず処理してもらえるように2012年4月2日から嘆願書を提出することができます。

 現在の会計年度(2011年10月1日から2012年9月30日まで)において、H-1Bの普通枠および別枠が上限に達したのは、2011年11月22日でした。米国の経済が現在に比べてずっと良かった2007年において、2007年 10月1日からH-1B従業員を雇用するために提供されたH-1Bの普通枠は、2007年4月2日に上限に達し、別枠は2007年4月3日に上限に達しました。

政策概要報告は、USCIS L-1およびH-1嘆願に対する高い却下率を批判

 米国政策国家財団(National Foundation for American Policy (NAFP))は、過去4年間において、L-1および H-1プログラムに関して規定上または立法上の変更はなかったにも関わらず、かかるプログラムにおけるUSCISの却下率が高かったことを批判する政策概要報告を発表しました。この報告書は、これらのプログラムにおける却下率の大幅な上昇と、多大な時間を要する裏づけ書類の要請(Request for Evidence (RFE))の発行が、米国の雇用者の競争力を阻害し、仕事と人材を米国から遠ざけていると結論付けました。

‐2011年会計年度(2010年10月1日から2011年9月30日まで)におけるL-1B嘆願の却下率は、2007年会計年度の7%から27%に上昇。

‐2004年会計年度においてRFE通知を受けたL-1B嘆願は2%であったが、2011年のおいては、63%に上昇。

‐2011年会計年度におけるL-1A嘆願の却下率は、2007年会計年度の8%から14%に上昇。

‐日本人対象のL-1B嘆願の却下率は、以下の通りです。

2006会計年度 2.0%

2007会計年度 0.3%

2008会計年度 1.7%

2009会計年度 4.4%

2010会計年度 2.0%

2011会計年度 1.9%

‐NAFPの政策概要報告は、www.nfap.comに掲載されています。

DOSは、2012年3月号ビザ・ブリテンを発表‐雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーは継続して進展

DOSの発表した2012年3月号ビザ・ブリテンによれば、雇用に基づく全ての移民ビザ・カテゴリーにおいて、プライオリティー・デート(嘆願申請受付開始可能日)が進展しました。詳細は、

http://travel.state.gov/visa/bulletin/bulletin_1360.html に掲載されている2012年3月号ビザ・ブリテンをご参照ください。

 

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