月刊 ビジネス移民法ニュース-2011年9月

Date: 9/7/2011
 月刊 ビジネス移民法ニュース(2011年9月)

2012年会計年度におけるH-1Bビザの枠内申請は、まだ受付可能

 米国市民権移民サービス(U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS))は、2012年会計年度(2011年10月1日から2012年9月30日)におけるH-1Bの枠内申請について発表した。従来どおり、H-1Bの発行枠の上限は、普通枠で65,000、米国で修士以上の学位を取得した外国人を対象とする別枠で20,000となっている。雇用主は、2012年会計年度の開始する2011年10月1日の6ヶ月前、すなわち、2011年4月1日から嘆願書を提出することができる。2012年会計年度におけるH-1Bの枠内申請の最初の提出期間は、2011年4月1日から4月7日までであったが、この期間にUSCISが受理した嘆願数は、約5,900件であった。

 USCISは、2011年8月26日付で受理した2012年会計年度の枠内申請数が、普通枠で29,000件、別枠で約15,800件であったと発表した。

 USCISは、発行枠の上限が満たされるまでは嘆願を受け付ける。

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DOSは、2011年9月号ビザ・ブリテンを発表-雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーのほとんどで、プライオリティー・デートの進展みられず

 米国国務省(U.S. Department of State (DOS))は、2011年9月号ビザ・ブリテンを発表した。雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーのプライオリティー・デートにはほとんど進展が見られなかったが、その理由は、9月30日で終了する2011年政府会計年度において割り当てられた雇用に基づく移民ビザの発行枠の上限がほぼ満たされたためと思われる。また今後数ヶ月間に亘り、DOSは、新会計年度(10月1日開始)における雇用に基づく移民ビザの割当分の使用方法を検討することから、本カテゴリーにおけるプライオリティー・デートの動きは、当面緩慢になることが予測される。

 次の表は、2005年10月における雇用に基づく移民ビザのプライオリティー・デートの後退から現在までの状況を各カテゴリー別にまとめたものである。


Dec 2007

Jun 2008

Aug 2009

Mar 2010

July 2011

Aug 2011

Sep 2011

EB-3 World

09/01/02

03/01/06

U

12/15/02

10/08/05

11/01/05

11/22/05

EB-2 China

01/01/03

04/01/04

10/01/03

07/08/05

03/08/07

04/15/07

04/15/07

EB-3 China

10/15/01

03/22/03

U

12/15/02

07/01/04

07/08/04

07/15/04

EB-2 India

01/01/02

04/01/04

10/01/03

02/01/05

03/08/07

04/15/07

04/15/07

EB-3 India

05/01/01

11/01/01

U

07/01/01

05/01/02

06/01/02

07/08/02

EB-3 Other Workers

10/01/01

01/01/03

U

06/01/01

11/22/04

05/01/05

08/01/05

 

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本プログラムの当選者は2012年9月30日までにグリーン・カードの手続を完了させなければならない。

2013年会計年度のビザ抽選プログラムは2011年10月に開始する予定である。

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DOJは、移民関連の雇用差別に基づく主張において、製造会社と和解

 米国司法省(U.S. Department of Justice (DOJ))は、インディアナ州ゴシェン市にあるKinro Manufacturing Inc.が、フォームI-9(就労資格確認書)手続において、米国で就労可能な非市民に差別行為を繰り返していたという主張を解決するために、同社との和解契約に合意した。DOJの調査結果によれば、同社は、就労資格確認手続の一環として、非市民の新入社員に対して、米国市民である従業員には要求しない特定文書の提示を要求していた。和解条件として、同会社は、就労資格確認手続において市民も非市民も同等に扱うことに同意した。また、民事制裁金として25,000ドルをDOJに、さらに原告側の当事者(永住権保持者)に対しては、10,000ドルの未払賃金を支払うことを義務付けられた。加えて、今後1年間、検閲のために就労資格確認書をDOJに提出し、合わせて報告書も定期的に提出することに同意した。

USCISは、主要なビザ取得者の同居人および身内のB-2資格についての覚書を発行

 USCISは、主要なビザ取得者の扶養家族としてのビザを発給してもらう資格のない高齢の両親、非移民の同居人およびその他の身内のB-2資格の変更または延長申請について、裁定の統一性を明確かつ確実にするために、規則覚書を発行した。同覚書の中で、領事職がこれらのB-2ビザを発給する際には、主要なビザ取得者のビザの種類と滞在期間を併記すること、またこれらのB-2ビザ保持者が半年以上米国滞在を予定している場合は、入国の際1年間の滞在許可を求めるように領事職が彼らに勧告することをDOSの指示書が規定していることを認めている。さらに、DOSの指示書は、B-2ビザ保持者が滞在延長を申請する場合、主要なビザ取得者の米国有効滞在期間内で、6ヶ月単位の延長を申請することができることを規定している。USCISは、同規則覚書の中で、主要なビザ取得者の同居人または身内の資格変更や滞在資格延長を検討する場合、延長期間の長さや申請の頻度よりも申請者の米国滞在に期限があることが決定要因になると述べた。例えば、主要なビザ取得者の滞在が勉強や仕事のために長引いたためにその同居人または身内がB-2ビザを数次に亘り延長したとしても、彼らの滞在は一時的なものと見做されるが、主要なビザ取得者に非移民の意思が欠けると判断された場合、それは身内の資格変更や滞在延長申請の裁定に負の要因として作用すると述べた。

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DOLは、大学教授・講師に対するPERMの選択的特別求人募集手続における電子的な専門誌での求人広告を承諾

 米国労働省(U.S. Department of Labor (DOL))は、労働許可証明手続(Program Electronic Review Management System (PERM))の一環として行われる大学教授・講師に対する選択的特別求人募集手続に関して、外国人労働許可証明抗議会(Board of Alien Labor Certification Application (BALCA))が最近発表した調査判断をどのように実施するかについて確認した。当事務所の移民法ニュース2011年7月31日版に掲載したように、BALCA は、PERM規則が全国紙の印刷物に求人広告を掲載することを義務付けていないとの判断を示した。これを受けて、DOLは、今後、大学教授・講師に対する選択的特別求人募集手続において、電子的またはウエブサイト上の専門誌による求人広告を容認すると述べた。ただし、電子的またはウエブサイト上の専門誌による求人広告は、一般大衆向けに無料で提供され、最低30日間掲載されなければならない。また、ウエブサイト上に求人広告を出した大学は、監査期間中、求人広告の掲載開始日から終了日までの日付と求人広告の文面を証拠として提出しなければならない。

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DOJは、移民関連の雇用差別に基づく主張において、ミズーリ州の豚肉製造業者と和解

 DOJは、米国の豚肉製品の主要な製造業者であるファームランド・フーズ・インク(Farmland Foods Inc.)が非米国市民および外国生まれの米国市民に対して、米国での就労資格の裏付として必要以上に過剰な文書提出を要求していたとの主張を解決するために、同社と和解した。同社はイリノイ州マンモス市で新規に雇用した非市民および外国生まれの米国市民である従業員に対して、フォームI-9(就労資格確認書)手続で義務付けられた書類のほかに特定の文書の提示を要求していたため、移民国籍法(Immigration Nationality Act (INA))の非差別条項に違反したとされている。和解条件として、同社は290,400ドルの民事制裁金をDOJに支払うことに同意した。この制裁金は、1986年にINAの非差別条項が発効して以来の最高額である。そのほか、同社は、就労資格確認手続の監視と報告、および人事職員に対するI-9研修を実施することに同意した。

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インドのムンバイ市にある米国領事館で非移民ビザ手続が再開

 インドのムンバイ市にある米国領事館は、特定の非移民ビザ・カテゴリーについて、非移民ビザの手続を再開することを発表した。今年初め、同領事館は、新たな施設の建設工事により、非移民ビザの手続を中止した。しかしながら、H-1BビザとLビザの需要が非常に高いため、これら2つのカテゴリーに限り非移民ビザの申請手続を再開すると指摘した。ビザ面接は、2011年9月6日から可能である。

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USCISは、E-VERIFY自己確認プログラムを拡張

 USCISは、新たに16州でE-VERIFY自己確認プログラムの使用を可能にした。これにより、アリゾナ、カリフォルニア、コロラド、コロンビア特別地区、アイダホ、ルイジアナ、メイン、メリーランド、マサチューセッツ、ミネソタ、ミシシッピー、ミズーリ、ネブラスカ、ネバダ、ニュージャージー、ニューヨーク、オハイオ、サウスカロライナ、テキサス、ユタ、バージニアおよびワシントンの各州に住む者は、雇用申請をする前に自己の雇用資格情報を確認できる。USCISは、2012年春までには自己確認サービスを全米に拡張する予定であると述べた。また、英語だけでなくスペイン語のサービスも現在提供しているとのことである。

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ICE下のSEVPは、北バージニア大学のSEVIS制度の撤回について最新情報を提供

 移民関税執行局(The Immigration and Custom Enforcement (ICE))の留学生・交換訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program (SEVP))は、北バージニア大学(University of Northern Virginia)の留学生・交換訪問者情報制度(Student and Exchange Visitor Information System(SEVIS))の撤回について追加案内を提供した。

 同大学は、新しい指定大学職員(Designated School Official (DSO))を任命し、SEVISへのアクセスを取り戻したとのことである。

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

SSAは、社会保障番号の無作為指定を開始

 社会保障庁(Social Security Administration (SSA))は、社会保障番号(Social Security Number (SSN))の完全性を保護し、9桁のSSNをより長く保持できるように、新たな無作為の番号指定方法を確立し実施しようとしている。この無作為の番号指定方法は2011年6月25日付けで開始された。その一環として、SSNの上3桁による地理的表示、および4桁目と5桁目による確認目的の表示を中止する。

 2011年6月25日以降に初めてSSNを受給した者だけが、この新たな手続によるSSNの再発行を受けるが、それ以前にすでにSSNを発行されている者には影響がない。

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本記事及びその他の移民法について質問のある方は、エルドン・角田弁護士までご連絡ください。

Eメール:ekakuda@masudafunai.com (日本語可)

また、当事務所のサービス、弁護士の説明などについて、ご質問・コメント等ございましたら、クライアント・サービス部門の江口 香、または徳吉 史子 (Tel: 312.245.7500)までご連絡ください。