月刊 ビジネス移民法ニュース-2011年8月

Date: 8/8/2011
 月刊 ビジネス移民法ニュース(2011年8月)

ICEは、大学を捜査しSEVISプログラムを撤回

2011年7月29日、移民関税執行局(Immigration Custom Enforcement (ICE))下の国土安全保障調査機関(Homeland Security Investigation (HIS) Agent)は、北バージニア大学(University of Northern Virginia)の事務所を捜査した。同大学は、認証を受けていない営利の私立大学である。報道によれば、同大学は、「インド人学生に最も人気のある米国の大学」と自称しており、何千人もの大学生がバージニア州北部にある3ヶ所のキャンパスに登録されている。

ICEの調査機関は、大学のキャンパスの1つから箱に入った書類を押収し、大学当局に対し、留学生・交換訪問者情報制度(Student Exchange Visitor Information System (SEVIS))からの撤回意図の通告(Notice of Intent to Withdraw (NOIW))を送達した。さらに、留学生・交換訪問者プログラム(Student Exchange Visitor Program (SEVP))も、同大学のSEVISへのアクセスを打ち切った。

ICEは、2011年1月にカリフォルニア州のトライ・バリー大学(Tri-Valley University)を捜査し、NOIWを発行してSEVISへのアクセスを打ち切ったが、それから9ヶ月以内に2度目の捜査を行ったことになる。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

2012年度移民多様化ビザ抽選プログラムの抽選結果は、DOSのサイトで閲覧可能

2012年会計年度(2011年10月1日から2012年9月30日まで)の移民多様化ビザ抽選プログラムの応募者は、現在、国務省(Department of State (DOS))のウエブサイトwww.dvlottery.state.govにアクセスすると、抽選結果を確認することができる。当事務所の以前の移民法ニュースで述べたように、DOSは、2012年会計年度から、本プログラムの通知方法を郵送/Eメールからオンラインに切り替えた。抽選結果は、2012年6月30日までウエブサイトに掲載され、無料で閲覧できる。


本プログラムの当選者は2012年9月30日までにグリーン・カードの手続を完了させなければならない。

2013年会計年度のビザ抽選プログラムは2011年10月に開始する予定である。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

2012年会計年度におけるH-1Bビザの枠内申請は受付可能

米国市民権移民サービス(U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS))は、2012年会計年度(2011年10月1日から2012年9月30日)におけるH-1Bの枠内申請について発表した。従来通り、H-1Bの発行枠の上限は、普通枠で65,000、米国で修士以上の学位を取得した外国人を対象とする別枠で20,000となっている。雇用主は、2012年会計年度の開始する2011年10月1日の6ヶ月前、すなわち、2011年4月1日から嘆願書を提出することができる。2012年会計年度におけるH-1Bの枠内申請の最初の提出期間は、2011年4月1日から4月7日までであったが、この期間にUSCISが受理した嘆願数は、約5,900件であった。

USCISは、2011年7月29日付けで受理した2012年会計年度の枠内申請数が、普通枠で22,700件、別枠で約13,800件であったと発表した。

USCISは、発行枠の上限が満たされるまでは嘆願を受け付ける。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DOSは、2011年8月号ビザ・ブリテンを発表-雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーのほとんどで、プライオリティー・デートが継続して進展

DOSは、2011年8月号ビザ・ブリテンを発表した。雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーのほとんどでプライオリティー・デートが進展しているが、これは、DOSが2011年会計年度(2010年10月1日から2011年9月30日まで)枠における雇用に基づく移民ビザの発行部数を使い切るための方策といえる。

以下の表は、2005年10月における雇用に基づく移民ビザのプライオリティー・デートの後退から現在までの状況を各カテゴリー別にまとめたものである。

Dec 2007

Jun 2008

Aug 2009

Mar 2010

June 2011

July 2011

Aug 2011

EB-3 World

09/01/02

03/01/06

U

12/15/02

09/15/05

10/08/05

11/01/05

EB-2 China

01/01/03

04/01/04

10/01/03

07/08/05

10/15/06

03/08/07

04/15/07

EB-3 China

10/15/01

03/22/03

U

12/15/02

05/15/04

07/01/04

07/08/04

EB-2 India

01/01/02

04/01/04

10/01/03

02/01/05

10/15/06

03/08/07

04/15/07

EB-3 India

05/01/01

11/01/01

U

07/01/01

04/22/02

05/01/02

06/01/02

EB-3 Other Workers

10/01/01

01/01/03

U

06/01/01

09/15/05

11/22/04

05/01/05

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DOLは、H-1BおよびPERMプログラムにおける平均賃金の決定を一時的に停止

米国労働省(U.S. Department of Labor (DOL))は、最近の裁判所の決定により、H-2Bプログラムにおける平均賃金の決定方法を変更しなければならないことを指摘した。2010年8月1日に発表されたH-2B規則の中で、DOLは、裁判所命令により新規の賃金決定方法に従って約4,000件のH-2Bプログラムにおける平均賃金を再発行しなければならないと述べた。また、新たな有効日以降に受理した申請だけでなく、現行の証明手続のためにも新規の方法に基づいて補足の平均賃金を決定しなければならず、それには相当の時間を要するため、PERMおよびH-1Bプログラムにおける平均賃金の決定を近い将来一時的に差し止めることが予測される。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

ICE下のSEVPは、F-1プログラムにおいて要求される正式な教科課程についての例外を明確化

ICE下のSEVPは、F-1プログラムにおいて要求される正式な教科課程についての例外を明確化した。F-1規則によれば、学生は、1学期に1科目(または3単位)以上のオンライン・コースを取ることを禁止されている。しかしながら、カリフォルニア・コミュニティー・カレッジ(California Community College)は、2008年および2009年に行われた大幅な予算削減により、学生がF-1プログラムにおける正式な教科課程の要件を満たすために、1科目以上のオンライン・コースを受講することを許可するようにSEVPに要求した。2009年10月2日、SEVPは、同プログラムの認定校であるカリフォルニア・コミュニティー・カレッジに入学したF-1ビザの学生に対して1科目以上のオンライン・コースを受講することを許可したが、これは、2009年の秋の1学期に限る例外的な措置であったことを明確にした。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

BALCAは、大学の講師に対するPERMの特別求人募集手続において電子的な専門雑誌での求人広告を許可する決定を発表

DOL下の外国人労働許可証明抗議会(Board of Alien Labor Certification Appeal (BALCA))は、大学の講師(教授・准教授を含む)のPERM手続において、求人募集手段を拡張する決定を発表した。選択的特別求人手続において、雇用主は、雇用機会を獲得した外国人が競争的な求人募集および選考過程を経て選ばれたことを証明しなくてはならず、その手続として、全国紙の専門雑誌に求人広告を最低1回掲載することが義務付けられている。DOLは以前、同手続においては、印刷された出版物を使用しなければならないと指摘していたが、BALCAは、電子出版物による求人広告が不適格である理由をDOLが理論的に説明しておらず、自由裁量を乱用したとの判断を示した。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DHSは、企業の立ち上げを促進し、雇用機会の増大を主導することを発表

国土安全保障省(Department of Homeland Security (DHS))およびUSCISは、米国に投資する外国の企業家を誘致する様々な政策と計画の概要を発表した。USCISは、企業家による事業計画が米国の利益になることを証明できれば、その企業家は、EB-2移民ビザ分類において国家利益のための免除を受けられる可能性があると述べた。さらに、企業家はH-1B資格の適用を受けられるように、有効な雇用者-従業員間の関係を証明することが可能であることを明確にした。その他、USCISは、EB-5移民投資家ビザ・プログラムの合理化を推進することを提案し、30日以内に着手することを指摘した。最後に、多国籍企業の幹部・管理職者のEB-1嘆願に対しても特急処理(Premium Processing)が適用されるように、その範囲を拡張していることを発表した。

(本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DOLは、PERMプログラムについての統計を選択的に発表

DOLは、PERMプログラムについての統計を選択的に発表した。DOLは、2010年10月1日に開始した2011年会計年度において、2010年中に提出された案件が60%増加し、2011年5月31日付けで、そのうちの44%は最初の審査を、29%は監査を、そして24%は却下された申請に対する異議申し立ての再審査をそれぞれ受けていると指摘した。現行の22,200のPERM案件のうち、予定された地位に対して修士の学位を要求されるものが 37%、学士の学位を要求されるものが37%、学位を要求されないものが12%となっている。DOLは、現在、2010年11月に提出された申請のうち監査の対象になった案件を審査している。

本記事及びその他の移民法について質問のある方は、エルドン・角田弁護士までご連絡ください。

Eメール:ekakuda@masudafunai.com (日本語可)

また、当事務所のサービス、弁護士の説明などについて、ご質問・コメント等ございましたら、クライアント・サービス部門の江口 香、または徳吉 史子 (Tel: 312.245.7500)までご連絡ください。