月刊 ビジネス移民法ニュース- 2011年1月

Date: 1/7/2011
 月刊 ビジネス移民法ニュース(2011年1月)

2011年会計年度におけるH-1B の発行枠は2011年1月中旬までに上限に達する可能性

 USCIS(米国市民権移民サービス)は、2011年会計年度(2010年10月1日から2011年9月30日まで)におけるH-1Bの最新枠内申請状況を発表した。2010年12月31日付けで、USCISは、H-1B普通枠に対しては約53,900件、別枠(米国における修士以上の学位取得者を対象)に対しては約20,000件の嘆願を受理したことを指摘した。普通枠の上限は65,000件(そのうちの550件分はチリ人およびシンガポール人に対するH-1B1枠に充当される)、別枠の上限は20,000件である。USCISは、2010年12月31日、別枠が上限に達したことを発表した。従って、今後受け付ける枠内嘆願は、全て普通枠で処理されることになる。

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

USCISは、H-1B発行枠に基づく嘆願の提出方法の変更を懸案中

 USCISは、H-1B発行枠に基づく案件の提出方法を変更するための規則案を行政管理予算局(OMB)と検討中である。かかる規則案が通過した場合に影響を受けるのは、発行枠に基づくH-1Bの申請のみであり、それ以外のH-1Bの申請には影響はない。かかる規則案は、   2010年9月からOMBで懸案となっていたが、短期間の意見調査を経てまもなく発表されるものと予想される。その結果、USCISは2012年会計年度(2011年10月1日から2012年9月30日まで)から新制度を導入することになるだろう。なお、2010年および2011年会計年度においては、H-1B発行枠に基づく申請を最初の受付期間中に受理した際、無作為の選出を行う必要がなかったが、2012年度の申請においては経済状況が好転していることからその必要が生じる可能性もあると予測している。

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)


DOSは、2011年1月号ビザ・ブリテンを発表-雇用に基づく移民ビザ・カテゴリーにおけるプライオリティ・デートは、少しずつ進展

 DOS(米国国務省)は、2011年1月号ビザ・ブリテンを発表した。それによれば、ほとんどの移民ビザ・カテゴリーにおいてプライオリティ・デートは1週間から2週間進展している。ただし、EB-2インド人のカテゴリーは、引き続き需要が非常に多いため進展していない。DOSは、本カテゴリーが少なくとも数ヶ月は動かないとの予想を以前に出している。

 以下は、2005年10月における雇用に基づく移民ビザのプライオリティ・デート後退から現在までの状況を表にまとめたものである。

Oct 2005

Dec 2007

Jun 2008

Aug 2009

Nov 2010

Dec 2010

Jan 2011

EB-3 World

03/01/01

09/01/02

03/01/06

U

01/22/05

02/22/05

03/22/05

EB-2 China

05/01/00

01/01/03

04/01/04

10/01/03

06/01/06

06/08/06

06/22/06

EB-3 China

05/01/00

10/15/01

03/22/03

U

11/22/03

12/08/03

12/15/03

EB-2 India

11/01/99

01/01/02

04/01/04

10/01/03

05/08/06

05/08/06

05/08/06

EB-3 India

01/01/98

05/01/01

11/01/01

U

01/22/02

01/22/02

02/01/02

EB-3 Other Workers

10/01/00

10/01/01

01/01/03

U

04/01/03

04/22/03

04/22/03

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

労働省の賃金・時間部署は、H-1B条項に違反したITコンサルタント会社に対し、635,000ドルの未払賃金の支払い、121,000ドルの民事制裁金、および2年間のH-1Bプログラムへの参加禁止を含む同意命令を発行

 DOL(米国労働省)の賃金・時間部署(Wage and Hour Division、以下「 WHD」という)は、H-1B条項に違反したニュージャージー州のコンピュータ・コンサルタント会社であるPeri Software Solutions Inc. (「Peri」)との間で同意命令を締結したことを発表した。この同意命令に基づき、Peri は、67人のH-1B従業員に対し635,000ドルを超える未払賃金の支払いを要求される。さらに、H-1B手続の一環として、労働条件申請書(LCA)の提出通知を   H-1B従業員の職場に掲示することを怠ったことに対して、121,000ドル以上の民事制裁金(「CMP」)の支払いも要求される。WHDの新聞発表では、同社が、1年間H-1Bプログラムへの参加を禁止されたことが指摘されているが、実際の同意命令では、2年間の参加禁止が義務付けられている。

DOLは、2005年以来、その調査に基づき科した未払賃金の支払いは、ニュージャージー州だけで560万ドル以上、CMPは30万ドルに及ぶ(Periの事件は含まない)と述べた。

 H-1Bプログラムにおいて通常よく摘発される違反としては、H-1B雇用主がH-1B従業員が雇用されている各職場にLCAの提出通知を掲示することを怠ること、また非移民従業員への非生産時における賃金の支払義務を怠ることの2つが挙げられると述べた。

F-1ビザ学生の受入校は、今後集中語学研修プログラムに対して認定を義務付けられる

 2010年12月14日、F-1ビザ学生の受入校に対して、教育省長官の承認した認定機関による集中語学研修プログラムの認定を義務付ける法律が制定された。本法律は、制定後180日して発効するが、すでにSEVISの証明を受けた非認定集中語学研修プログラムは、認定を受けるために本制定日から1年の猶予を与えられる。また、 F-1ビザ学生の受入校が、本法律の制定から1年以内に非認定プログラムの認定申請をすでに提出したのであれば、F-1ビザの学生はその認定手続が完了するまで、本法律の制定後3年間は同非認定プログラムに在籍することが許される。地方の認定大学が運営する集中英語講座は、法律に基づき認定されているとみなされ、別途認定を受ける必要はないだろうが、認定機関が運営していない集中英語講座は、認定校の敷地内で行われる場合でも認定を受ける必要があるだろう。

 (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

メキシコの米国大使館・領事館におけるビザ手続の変更について

 2011年1月10日から、メキシコの米国大使館および領事館でビザ手続を行う申請者のほとんどは、ビザ面接を受ける前に地元の申請者支援センター(Application Support Center、以下「ASC」という)にまず行かなければならない。申請者は、ASCで指紋採取を行い、ビザ手続の費用を一括して支払う。ビザの更新については、ほとんどの場合面接の必要はなく、ASCに行くだけでよい。更新されたビザは郵送される。

 新手続についての詳細を必要とされる方は当事務所までご連絡ください。

  (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

  本記事及びその他の移民法について質問のある方は、エルドン・角田弁護士までご連絡ください。

Eメール:ekakuda@masudafunai.com (日本語可)

  また、当事務所のサービス、弁護士の説明などについて、ご質問、コメント等ございましたら、クライアント・サービス部門の江口 香、または徳吉 史子 (Tel: 312.245.7500)までご連絡ください。