月刊 ビジネス移民法ニュース-2010年9月

Date: 9/3/2010
 月刊 ビジネス移民法ニュース(2010年9月)

DHS(国家安全保障省)は、ビザ免除プログラムの使用料金を課す

 2010年9月8日より、ビザ免除プログラム利用者は、ESTA(電子システム旅行認可)を申請する際に14ドルの手数料を請求される。全てのビザ免除プログラム申請者は、渡米前にESTAの認可を受けなくてはならない。新料金の一部は、海外旅行者に米国を渡航先として売り込むために使用される。2010年9月8日以降にESTAの登録を行うと、本新料金が課せられる。支払いは、政府のpay.govのサイトを通して行う。承認されたESTA登録は、2年間有効(ただし、申請者のパスポートの有効期限がその前に切れない限り)でかつ数次に使用できる。すでにESTAを認可されたビザ免除プログラム利用者においては、再登録の必要はなく、現在の登録の有効期限が切れるまで新料金を支払う必要もない。

2011年会計年度におけるH-1Bの発行枠は、いまだ上限に達せず

 USCIS(米国市民権移民サービス)は、2011年会計年度(2010年10月1日から2011年9月30日まで)におけるH-1Bの発行状況に関する最新情報を提供した。2010年8月23日現在、H-1Bの普通枠(上限は65,000)に対しては33,900件、別枠(上限は20,000)に対しては12,600件の嘆願を受理した。USCISが1週間に受理する嘆願数は、普通枠でおよそ1,000件、別枠でおよそ300件と見受けられる。2010年会計年度において、別枠の上限が満たされたのは2009年9月、普通枠の上限が満たされたのは2009年12月23日であった。USCISは、いずれの発行枠においても、上限が満たされるまでは嘆願を受け付ける。

DOSは、2010年9月号ビザ・ブリテンを発表 - 雇用に基づく移民ビザ分類のほとんどで大幅な進展が続く

DOS(米国国務省)は、2010年9月号ビザ・ブリテンを発表した。過去数ヶ月と同様、雇用に基づく移民ビザ分類のほとんどで大幅な進展が続いている。これは、2010年9月30日に終了する本政府会計年度分として割り当てられた移民ビザの発行部数を全て消化するためである。2010年10月1日から次年度の政府会計年度が開始すると、この数ヶ月ほどの進展が望めなくなるものと推定される。

 以下は、雇用に基づく移民ビザに関する2005年10月の後退から現在までの状況を表にまとめたものである。

Oct 2005

Dec 2007

Jun 2008

June 2010

July 2010

Aug 2010

Sep 2010

EB-3 World

03/01/01

09/01/02

03/01/06

06/22/03

08/15/03

06/01/04

12/15/04

EB-2 China

05/01/00

01/01/03

04/01/04

11/22/05

11/22/05

03/01/06

05/08/06

EB-3 China

05/01/00

10/15/01

03/22/03

06/22/03

08/15/03

09/22/03

10/22/03

EB-2 India

11/01/99

01/01/02

04/01/04

02/01/05

10/01/05

03/01/06

05/08/06

EB-3 India

01/01/98

05/01/01

11/01/01

10/22/01

11/22/01

01/01/02

01/01/02

EB-3 Other Workers

10/01/00

10/01/01

01/01/03

06/01/01

06/01/01

05/15/02

03/22/03

  (本記事についての詳細は、当事務所の英語ウエブサイトをご参照ください。)

DOLは、H-1B雇用主に対し未払い賃金および利子として100万ドルの支払いを課す

 DOL(米国労働省)は、H-1B雇用主に対する調査の一環として、ジョージア州のコンピュータ・コンサルタント会社との間で、135人のH-1B従業員に対し未払い賃金および利子として約100万ドルを支払うという合意がなされたと発表した。DOLは、本会社が、正社員として採用した何人かの従業員に対して雇用開始当初賃金を支払わなかったか、あるいは臨時社員の賃金しか支払っておらず、その賃金が雇用地で適用される平均賃金を下回っていたとし、H-1Bプログラムの規定に違反したとの判断を下したと述べた。

DOS下の詐欺防止部署がH-1B申請についての調査を開始

 DOS(米国国務省)は、詐欺防止部署(FPU)がH-1Bプログラムにおける申請書の監査を開始したことを指摘した。DOSは、USCISからDOS宛に転送されたH-1B申請書 をその下請け会社に無作為に調査させるとともにPIMS(嘆願情報管理システム)に入力させると指摘した。領事館の係官は、H-1B嘆願者から提供された情報をPIMSシステムを通して確認できるまで、H-1Bビザを発行することを許されない。DOSは、FPUによる監査のほとんどは電話で行われると指摘した。FPUは、雇用主および・または雇用主の顧客(該当する場合)に連絡を取り、H-1Bの申請書に含まれる情報を確認する。FPUによる調査が完了すると、その調査結果は通常PIMSシステムにアップロードされ、二日以内に領事館係員が入手できるようになる。領事館係員は、その報告を検討した上で、H-1B申請者に矛盾点を質問し、調査結果が間違っている場合はDOSのケンタッキー領事館センター(KCC)に訂正を要請するようにとの指示を受ける。FPUが指摘した矛盾点が実際には間違いではない場合、領事館係員は、非移民ビザ面接の際明らかになった追加情報をKCCに提供する。FPUは、USCIS下の米国詐欺監視警備局(FDNS)と調整を図りながら監査を行っているようには見受けられないため、雇用主は、H-1Bの申請における情報確認として二度に亘る監査を受けることになるかもしれない。

 更なる情報は、当事務所のホームページhttp://www.masudafunai.com/showarticle.aspx?show=5393に掲載された「移民法アラート」を参照のこと。

USCISは、B-1/B-2資格の米国訪問者に対し、F-1への資格変更申請が承認されるまで学校に入学できないことを喚起

 USCISは、学校への入学を希望するB-1/B-2資格の米国訪問者に対し、入学前にまずF-1への資格変更を申請し、その承認を得なければならないことを喚起した。USCISは、B-1/B-2資格で入学するのは滞在資格違反になると述べた。また、この規定には例外は認められないが、B-1/B-2資格を保持している間は、趣味的・娯楽的なクラスなら出席が許されると述べた。B-1/B-2資格の訪問者が、資格変更申請が承認される前に入学すると、B分類からF分類への変更資格を失い、F-1ビザを米国領事館で申請しなければならなくなる。USCISは、これによりB分類からF分類への資格変更を予定している全ての学生が、申請時期と入学時期について指定された大学の事務局と密接に連絡を取り合うことが促進されると述べた。

議会は、移民法案を通過させる – 特定の嘆願におけるH-1B申請料金は値上がり

 議会は、最近になって2010年緊急国境警備補充法を通過させた。本法案は、税関国境警備局(CBP)、移民関税執行局(ICE)、および米国司法省に6億ドル以上を充当する。その目的は、南西国境地域におけるCBPの人材補充、および警察活動のための技術補強、南西国境地域の暴力軽減のための係員の補充、南西国境地域の警察活動に関わる司法省の人材の増強、ならびに移民法およびその他の法律の強化により増大した作業負荷を満たすために追加資金を裁判所に割り当てることにある。本緊急法案は、連邦政府の南西国境地域の移民法執行政策に対して向けられた批判への措置と見受けられる。

 議会は、緊急法案により割り当てられた6億ドルの資金を調達するため、H-1BおよびLビザ嘆願における詐欺防止料金を値上げした。現在の詐欺防止料金は500ドルである。本法案の発効により、米国で50人以上の従業員を雇用する雇用主で、その従業員の50%以上がH-1BまたはL-1資格の従業員である場合、L-1詐欺防止料金は2,750ドル、H-1B詐欺防止料金は2,500ドルとなる。新料金は即時発効し、2014年9月30日まで失効しない。H-1B詐欺防止料金は、使用者料金とは別に支払わなければならない。H-1BまたはL-1詐欺防止料金は、従業員の最初の米国入国に対してのみ支払われる。ただし、従業員が転職した場合、新雇用主は、新たに詐欺防止料金を払う責任がある。

NSCにおけるEADとアドバンス・パロールの申請処理が遅れる

 USCIS(米国市民権移民サービス)下のネブラスカ・サービス・センター(NSC)では、就労許可カード(EAD)およびアドバンス・パロール(事前承認済一時的入国許可書)申請処理に大幅な遅延が生じている。今までは、約 60日から75日で裁定していたが、現在は約90日を要している。さらに、EADの申請が承認されても、申請者が実際にカードを取得するまで2週間かかる可能性がある。NSCは、申請者に対してEADおよびアドバンス・パロールの有効期限が切れる120日前に申請書を提出するように勧めている。ただし、それ以上前に提出してはならないと警告した。

USCISは、「直接提出サービス」を継続して拡張

 2010年5月、USCISは、「直接提出サービス」を拡張するとの発表を行ったが、実際に実施に踏み切ったのは、8月の第一週であった。この拡張により、特定のフォームI-817、I-526、I-129F、I-539、I-130、およびI-140は、ロックボックスのある施設に提出することになる。しかしながら、提出要件はフォームの種類により異なるので、雇用主および申請者は、提出先に関する正しい情報をUSCISのウエブサイトで確認してから提出すべきである。

増田・舟井ニュース

増田・舟井が、一流の移民法弁護士を最も多く有する法律事務所と評価される

 リーディング・ローヤーズ・ネットワーク(The Leading Lawyers Network)は、様々な法務分野で活躍する「一流の弁護士(The Leading Lawyers)」の2010年版を発表した。同ネットワークは、ビジネス移民法分野において増田・舟井法律事務所の4人の移民法弁護士の業績を再度評価した。かかる4人の移民法弁護士とは、当事務所移民法部門の主席を務めるキャサリーン・ゲイバー弁護士、同じく同部門に所属するブライアン・舟井弁護士、デイン・河野弁護士、およびボブ・ホワイト弁護士である。リーディング・ローヤーズ・ネットワークは、当事務所を3年連続でイリノイ州で最も多くの一流移民法弁護士を有する法律事務所であると評価した。

  本記事及びその他の移民法について質問のある方は、エルドン・角田弁護士までご連絡ください。

  Eメール:ekakuda@masudafunai.com (日本語可)

また、当事務所のサービス、弁護士の説明などについて、ご質問、コメント等ございましたら、

クライアント・サービス部門の江口 香、または徳吉 史子 (Tel: 312.245.7500)までご連絡ください。